マダニでの死亡例あり!刺された時の対処法と予防法は?
目に見える大きさのものから、
人の目では認識できない大きさのものまで
虫や節足動物というのは様々です。
しかも、その全てが人間にとって
害がないというわけではなく、
時には死をもたらす程の影響を及ぼ種類もいます。
しかし、お互い生活空間に入り込んでおり、
無意識のうちに共存をし、時には駆除などの対処をして
人はそれらと共存をしています。
その中でも死亡する例もある「マダニ」
と呼ばれるものについて紹介します。
マダニとは?過去の死亡例とは?
マダニという、名前の通りダニの一種であり節足動物です。
虫ではありません(クモなどと同じです)。
一般的に存在するダニとは違い、
3~4mmと目視で確認することができる程の大きさです。
ちなみにマダニは、別名「殺人ダニ」と呼ばれる程
人間にとって危険性のある生き物です。
その理由としては様々な感染症の媒介になっているためです。
その中でも特に有名なのが以下の2つを紹介します。
1.重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
こちらはSFTSウイルスに感染して発症するものですが、
マダニは媒介の一種となります。
発症すると嘔吐や下痢、高熱などが起こりますが
なんと「現在治療薬がありません」。
そのため、重症化してしまうと
死に至る可能性もある病気です。
2016年での内容ですが、
国内でも感染した人の内約3割が亡くなられています。
2.ライム病
こちらはアメリカの有名歌手、
アヴリル・ラヴィーンさんもかかったことがある病気です。
咬まれたところが数週間後紅班となり、
風邪のような症状が起こります。
ただの風邪と思い放置をすると、
全身に炎症が発症しだします。
ですが、こちらは外見的にも特徴が出るため
致死に至る程の重篤になる方は多くありませんが、
それでも症状が進行すればお年寄りなどは
命の危険があります。
マダニに刺された時の対処法は?
とりあえず、無理にとろうとはしないでください。
マダニは牙を持っており、
それを刺して吸血を行います。
なお、吸血中は宿主から振り落とされてしまわないように、
凝固作用のある液体を使って自分と宿主を固定するのです。
そのため、取ろうとして無理に触ってしまうと
マダニが潰れて終わりということになりますが、
蚊と違ってマダニはそれが一番危険なのです。
マダニは身体の一部が残ってしまうだけでも、
感染症のリスクがあります。
無理に取ろうとした際に危険となってくるのが
「牙が残ってしまうこと」
「吸っていた血液が逆流すること」
です。
牙は残ってしまうと、
ピンセットなどで取り除ければ良いですが
切除になる可能性もあります。
また、咬まれただけでも発疹が現れ、
強いかゆみがありますが
その痕も残ってしまいます。
吸っていた血液が逆流をすると、
マダニが持っている感染症にかかるリスクが
一気に上がります。
このため、咬まれたままで良いですので、
病院へ行って正しい方法で取り除いてもらいましょう。
もし直ぐに病院へ行けない場合や、
取りあえず取りたいという場合は以下が効果的です。
・殺虫剤を綿棒にしみ込ませて、マダニの口元に当てる
・アルコールや消毒薬をしみ込ませた布でしばらく覆い、
綿棒で軽く刺激する
など
その際も無理に取るような強い刺激は与えず
「マダニが自分から離れる」ようにすると、
牙などが残る可能性が減ります。
その後ちゃんと病院へ行って、
処置をしてもらいましょう。
マダニはどこにいる?上手な予防法とは?
普段は葉っぱなどの裏でじっとしていますが、
宿主になりそうな生き物が近くを通ると乗り移ります。
そしてそこから1週間かけて
ずっと血を吸い続けるのです。
その際は爪程の大きさまで膨らみます。
葉っぱと言われてもあちらこちらにありますが、
基本的には山や川など自然の中です。
ですが、公園や畑などにも生息をしています。
そのため、子供からお年寄りまで
誰もが接触する可能性があるのです。
一番の予防策は、
マダニと直接接触をしないように注意することです。
キャンプや遠足、クラブ活動の山登りなど
マダニが生息していそうな場所に行く場合には、
長袖に長ズボンと肌の露出が控えめになるようにしましょう。
これはマダニだけでなく、
他の虫や怪我などからも身を守ることができます。
また帰宅後は、
服などをしっかりと叩いて落としてから
家に入りましょう。
出来れば上着などは外で脱いで
袋に入れるなどすると
より屋内への侵入を防げます。
マダニは自分が持つセンサーを使って、
皮膚の柔らかく咬みやすい場所を選んで吸血します。
そのため、接触したからといって
すぐに咬まれるわけではありません。
なので、咬まれる前に落とすためにも、
服を脱いだ後はお風呂に入り
しっかりと身体を洗いましょう。
まとめ
普通のダニより大きく、
自然があるところには存在するけれど、
死に至る感染症も併せ持つマダニです。
ただ、ちゃんとどういう生物で
どう対処をすれば良いか分かっていれば、
怖いものではありません。
ですが、自然と触れ合う機会が減りつつある近年では
その知識がないため、対処を誤るなどして
結果として死に至ってしまうため、
知識として知っておくといいでしょう。