役立つ知識を集めたブログ

役立つ知識を集めたブログ

色々なジャンルで役に立つ知識を集めたごちゃまぜのブログ

小学生でもわかる!イギリスEU離脱のブレグジットとは?今後の交渉は?

スポンサーリンク
 

昨年世界中を驚かせた出来事で

イギリスにて行われた

EU離脱を問う国民投票がありましたね。

 

大方の予想に反しての

まさかの離脱派の勝利となり

現実となってしまったイギリスのEU離脱

大雑把にいうとイギリスを意味するブリテン
離脱を意味するイグジットを合わせ

ブレグジット

と呼ばれているこの問題は
イギリスおよびEUのみならず、
世界中に大きな衝撃を与えました。

それから1年近くが経過した今
改めてブレグジットによる各種影響について
紹介いたします。

ブレグジットとは?今後に向けた交渉はいつからいつまで続く?

f:id:sawamurajin:20170621203847j:plain

先に述べた通りブレグジットとは
ブリテンとイグジットを掛け合わされた言葉です。

なんでイギリスがEU離脱をすることになったかというと
昨年2016年の6月にEU離脱を問う国民投票を行い
その結果、離脱派が勝利を収めてしまったからなわけですが

では、そもそも
なぜそんな国民投票を行なったのでしょう?

国民投票をするほどに
イギリスはEUを離脱したかったのでしょうか?

――いえ、違います。

この国民投票、実はEU離脱をしたくて
行なったものじゃなかったのです。


国民投票を行なった時の
イギリス首相であったキャメロンさんは
イギリスはEUの一員として
一生懸命やっていこうという考えの人でした。

とはいえ、そもそも英国人という人は
かつての大英帝国の夢を引きずる人も多いこともあって

ドイツ、フランスに比べ
どうにもEUに対してあまり前向きではなかった。

それが歯がゆくもあったキャメロンさんは
さらに自分が反EU派からも支持を集めたい
という欲も手伝って

EU離脱を問う国民投票をやる

選挙時に公約に掲げてしまったのです。


キャメロンさんとしては
それでEU離脱派が勝利するなどあろうはずもないし

また、国民投票をやってEUに残留しようということになれば
その結果をもって反EU派を黙らせることができる――

つまり

反EU派からも票を集めつつ
親EU路線を突き進めるナイスなアイデア

のはずでした。


しかし、その結果
まさかのEU離脱となってしまったわけです……


もともとEU離脱という目算で進んでいたのであればまだしも
そうではない予定外の結果とあって

イギリスも世界もバッタバタしているわけです。


で、今現在のお話ですが


EU条約では
きちんとEUの辞め方についても書いておりまして

離脱を希望する国は
通知してくれれば2年後に辞められるよ

となっています。

イギリスは2016年6月の国民投票の結果を受けて
今年2017年3月にEUの欧州理事会議長
正式通知をしました。

つまり、2019年3月にEUを辞めることになっているのです。

交渉自体は2017年6月17日にスタートしました。

イギリスの総選挙の結果はブレグジットの交渉に影響はある?

f:id:sawamurajin:20170621203841j:plain

キャメロンさんの甘い見通しのおかげで
大混乱になったイギリス政界ですが
イギリスのEU離脱によるメリットを説き、
その後の道筋を示すとして
首相に付いだのが現在のメイ首相でした。

イギリスでは鉄の女といわれた
サッチャー以来の女性首相でもあります。


ブレグジットとひとくちに言いますが
現在議論されているのは

ブレクジットは決まっていて避けられないにしても

ハードにやっちゃうべきか
ソフトにいくべきか

という話。

ハードブレグジットとソフトブレグジット
どちらのブレグジットを取るべきか、ということです。


メイさんはハードブレグジットを掲げているのですが
どうにもソフトブレグジットを主張する声も多くて
思うように進みません。

EU離脱という大プロジェクトを完遂するために
イギリスが一丸となって
EUと交渉をしていかなければならないというのに
どうやって離脱すべきかについて
あーだこーだとイギリス国内で
揉めている状態が続いています。

2019年3月にはEUを離脱することになっているのに
こんなことでは何も決められないうちに
完全無防備な状態でEUを出て行くことになってしまう……

それを危惧したメイさんは議会を解散
つい先日総選挙が行われました。


総選挙で勝てば
今ごちゃごちゃ言ってるソフトブレグジット派も黙るだろう……


そんな前首相のキャメロンさんと
おんなじような皮算用で行なった選挙でしたが
残念ながらキャメロンさんとおんなじように裏目に出て


メイさん率いる保守党は見事に議席を減らしてしまい
メイさんの求心力の低下は必至。

さらなる混乱を招くこととなりました。

ハードブレグジットとソフトブレグジットとは?

f:id:sawamurajin:20170530041424j:plain

で、結局
ハードブレグジットとソフトブレグジットとは

なにかといいますと……
なんとなく文字からイメージつくと思いますが、

要するに
二度と私の前に姿を見せないで!
または
別れても私たち友だちでいようね!

ということです。

……っていっても

ハードブレグジットっていうのは
もう一切合切の付き合いを絶ってやる!

ということでは当然ないんですけど
わかりやすくたとえると本質的にはそういうことです


もう少し具体的に説明しますと

イギリスとしては
移民がイギリスの国境を勝手に越えてやってくるのがイヤ
それは止めたい一方で
EUの巨大な経済圏の中には
留まっていたいわけなのですが

それが両方は叶わないとすれば、
どちらを優先するのかという話です。

国境管理を厳格に、というのがハードブレグジット
経済圏の中に留まっていたい、
というのがソフトブレグジットです。

メイさんはハードブレグジットを主張しているわけですが
これはつまり

経済のためにどこかで妥協するようなことなく
どんな影響があろうとも原理原則に沿ってEUを離脱する

ということです。

スポンサーリンク
 

イギリスがEUを離脱することで日本への影響は?

ブレグジットによってイギリスの景気が落ち込み
それが世界経済に飛び火するという面が
もちろん大きいのですが、それを除いて

目先日本として危惧していることを挙げますと

多くの日本企業がイギリスに支社や工場を建て
イギリスを足がかりにEU全土に
ビジネスを広げている現状がありまして
これがたちいかなくなっちゃうということです。

つまり

今だとイギリスから他EU加盟国向けなら
関税等がかからないところも

これからは極端な話
日本からでもイギリスからでも変わらない

……いや、変わらないどころか
現在進めている日本とEUの貿易協定(EPA)とブレクジット
それぞれの進展具合では

ヘタすると
イギリスからの輸出が日本からの輸出よりも不利

なんて事態になる可能性だってあります。


なんのためにイギリスに工場作ったと思ってるんだよ!


そんな経営者の悲痛な叫びが聞こえてきそうです。


イギリスは国際的に金融に強い国であるのですが
金融企業についても大変な死活問題がありまして

現在はイギリスで持っている金融関係の免許が
「単一パスポート制度」というシステムで
EU全体に通じるわけです。

ですが、当然イギリスのEU離脱によって
イギリス内でしか通じなくなってしまうわけで

イギリス外のEU加盟国で金融業を営んでいた日本企業の一部は
改めて免許を取らなければならないという事態に陥ります。

これが、非常に手間な作業であるわけです。


日本で日々の生活を送る上では
なかなか実感として湧きにくい部分ではありますが

イギリスがブレグジットで混乱をすればするほどに
日本も確実に冷水を浴びせられることになるのです。

まとめ

・2019年3月にイギリスはEUを離脱することになった。
 2017年6月17日から離脱交渉開始。

・EUの離脱の仕方について
 イギリス国内で意見がまとまっていなくて混乱している。

・イギリスがEU加盟国である前提で
 支社や工場を作った日本企業はいい迷惑。

スポンサーリンク