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今話題の海流発電の仕組みとは?メリットとデメリットについて!

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様々な場面で「エネルギー」の問題は
話題となります。

今まで風力や火力、太陽光に
原子力まで利用し人類は発電してきました。

しかし、原子力発電では
安全性の問題が特に懸念されます。

現代では「電気」を発電できないとなると
死活問題です。

そんな中今注目を集めているのが
「海流発電」です。

日本でも2017年、つまりこの夏から
実証実験が開始されます。

しかし、一般的に「海流発電」について
きっちりとした知識を持っている方は
まだまだ少数派です。

そこで、海流発電の仕組みと
メリットとデメリットについて
ご紹介していきます。

そもそも海流発電とは?

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そもそも、「海流発電」とは
どのようなものなのか解説していきます。

まず、「海流」というものが
どういったものかを
しっかりと理解する必要があります。

海流とは、地球規模で常に起きている
海水の「水平方向」の流れの総称のことです。

学生時代に「暖流」や「寒流」という言葉を
習いませんでしたか?

それが「海流」のことなのです。

日本で言うと、黒潮という
有名な暖流があります。

実はこの黒潮が、
日本で「海流発電」をする上で
なくてはならないものなのです。

実は、黒潮は世界の中でも
最大級の強い流れのある海流なのです。

その流れの強さは世界有数で、
北大西洋の湾流と合わせて
「世界2大海流」と言われるほどなのです。

日本の海流についてもっと詳しく知りたい方は
こちらをご覧ください
↓ ↓ ↓

海の自然のなるほど 「日本近海の海流」

 

海流発電の仕組みとは?

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それでは、その海流をどのように活かして
発電につなげるのか、
仕組みについて解説します。

海流発電とはシンプルに言うと、
黒潮の強い流れを利用し発電する」
というものです。

海流により、当然海水が流れるわけですが、
その海水が流れるエネルギーを
原動力としているわけです。

そのエネルギーを水車や羽を活用し、
回転させることで電気を発電させる
という仕組みです。

そのために、
海中にそのエネルギーを発生させるために
海流発電機を設置します。

その流れる海流の量は、
なんと毎秒3000万~5000万トン
と言われています。

特に黒潮は流れる速さも速く、
毎秒2mを超えるほどのスピードです。

発電方法はこの羽を利用するタイプのものや、
他にも回転ではなくて
海流の「振動」で発電する
というタイプのものもあります。

しかし、海流発電については
まだ研究中の分野のため、
もっと発電効率の良い発電機が発明される可能性も
大いにあります。

以上が海流発電の主な仕組みです。

海流発電のメリットは?

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それでは、海流発電には他の発電と違い
どのようなメリットがあるかもご紹介します。

まず挙げられることは、
「環境に非常に優しい」というメリットです。

なぜ優しいかというと、
CO2(温室効果ガス)の排出がないためです。

現在
「ただエネルギーを発生させさえすれば良い」
という時代は終わり、
「環境にやさしい」エネルギー作りが
推奨されています。

車でも今まではほぼガソリンを使った車でしたが
今は電気自動車もかなり普及していますよね。

ただ燃費が良いからという理由だけでなく、
ガソリンを使用しないことで
CO2の排出量を減らす
というメリットもあるためです。

そういう意味でも
環境にやさしい発電というのは
大きなメリットとなります。

風力発電太陽光発電
環境にやさしいという観点で
言えば素晴らしいのですが、
海流発電にはその2つに
ないメリットもあります。

それは、「天候に左右されない」という点です。

風力であれば風が吹かなければ発電できませんし、
太陽光も太陽の光が出ていないと
発電することができません。

しかも、海流発電の場合、
海水の密度が空気の約800倍と大変大きいことから、
発電がうまくいけば
常に安定したエネルギーを
供給することができるうになるのです。

そして、その発電機自体は海中に設置されるため、
他の発電機と違い「人目」につくことがありません。

どういうことかというと、
地上ではどこでも発電機を設置できるかというと
不可能ですよね?

しかし、海中なので
どれだけ作っても問題がないのです。

また、船などの衝突を避けるためにも
海中深くに設置するため、
台風などの影響も皆無と言えます。

海中10m以下になると
台風による影響もほとんどないためです。

以上が海流発電によるメリットです。

まさに無敵!って感じますが、
デメリットも検証してみます。

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海流発電のデメリットは?

それでは、
海流発電のデメリットについてです。

実は、
「海流のルートは毎年同じではない」
ということなのです。

それは黒潮も同様です。

毎年黒潮の流れをみて設置しなおすとなると、
莫大なコストがかかってしまいます。

しかし、現在設置した海流発電機を
海流に合わせて動けるようにする
というシステムが開発されていません。

この点は海流発電を実現するうえでは
大きな課題です。

また、海流発電のデメリットとして懸念されているのが、

海流エネルギーを発電のために取り出すことで、
黒潮本体のエネルギー自体が
減ってしまうのではないか

という点です。

黒潮のエネルギーが減ってしまうと、
魚などの海の生態系に
異常が発生する可能性もあります。

実用化されるには
これらのデメリットを
クリアすることが必要になります。

海流発電の今後の展望は?

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2013年に「海洋基本計画」
というものが発表されました。

その計画には、
「海洋再生エネルギーの利用促進」が
明記されています。

これは、今後「国策」として
海洋エネルギーを推進していく
ということでもありますので、
海流発電にとってはまさしくいい流れとなりました。

環境庁も海流発電の早期実用化に向けて
本腰をいれ取り組んでいます。

これは、様々な再生エネルギーの中でも
日本では「海流発電」が適しているのではないか
と判断された結果です。

環境庁が2014年に5.5億円という金額で
海流発電の開発および実証の公募をした結果、

2014年~2018年の4年間
東亜建設工業(株)が長崎県五島市
三菱重工業(株)が兵庫県淡路市岩屋沖と

二つの業者に絞られ、
早期実用化に向けて
現在も研究が進んでいるところです。

まとめ

海流発電の仕組みやメリット、
デメリットをご紹介しました。

資源が少ないと言われている日本で、
日本だからこそできるという発電の仕組みが完成すれば
とても嬉しいことです。

海流発電の持つ可能性に期待し、
安全でかつ安定したエネルギー源が実用化されれば
みんなの幸せにもつながっていくでしょう。

今後の動向に期待ですね。

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