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iPS細胞の実用化はいつから?心不全の患者は早い!?わかりやすく説明!

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京都 大学の教授がノーベル生理 学・医学 賞を
受賞したことで話題になったiPS細胞。

「多機能性幹細胞」と呼ばれ、
様々な組織へ分化していく可能性を秘めた
スーパー細胞であり
再生医療を実現するために
重要な役割を果たすと期待されています。

その再生医療の中でも、
心筋細胞への実用化が早いのではないかと
期待されています。

そして実際に臨床研究が人間へと
適用されようとしています。

そんなiPS細胞の実用化について紹介いたします。

心不全患者へのiPS細胞を使った臨床研究がスタート!?

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先日、大阪大学の研究チームが
心不全の患者の治療に
iPS細胞を使った臨床研究を行うことに対して
許可を得るために
学内の審査委員会に申請を行いました。

この申請が認められ、
厚生労働省の了承を得ることができれば
世界初の「ヒトに対しての臨床研究」となります。

その時期は、早ければ
来年前半にも開始したいとのことです。

研究チームの教授は以前より、
iPS細胞から効率よく
大量に心筋細胞を得るための
分化誘導技術の研究をしていました。

また、培養技術を用いてマウス用の心筋細胞を作り、
急性心筋梗塞や、慢性心筋梗塞
マウス・ラットに移植した結果、
改善効果が認められたという
研究を行っています。

さらに、同教授は
ヒトiPS細胞由来の心筋細胞シートを作成し
それを豚に適用することで機能を改善させる
という研究を重ねています。

これは、急性心筋梗塞を起こした豚に対して、
ヒトiPS細胞由来の心筋細胞の移植を行い、
8週後の結果を確認しました。

8週後の確認では、
移植部位に腫瘍形成は見られなかった
とのことです。

さらに、超音波検査では
iPS細胞由来の心筋細胞を移植した豚の方が
優位に心機能の改善が見られていました。

これによって
豚での移植研究は成功した
という実績があります。

そうです
あまり話題には上りませんでしたが
豚という比較的大きな哺乳動物での
iPS細胞の移植実験が成功していたのです。

iPS細胞でのヒトへの臨床研究はいつから始まりそう?

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豚やマウスを使った研究は
すでにある程度の成功例が蓄積されてきています。

後は人体での安全性を確認し
実用化に向けていくだけ
となってきているiPS細胞の研究ですが
いつからヒトに対しての臨床研究が
始まるのでしょうか?

先日、同教授は大阪大学の学内の審査委員会に
研究計画を提出しました。

この学内での審査委員会に於いて
研究を行うにあたり起こりうる様々な課題と
得られうる成果を慎重に審査します。

その内容は例えば以下のものです。
・倫理性の問題
・プライバシーの問題
・安全性の問題
・研究成果の展望性
・責任の所在
等々、

この審査には慎重な論議
必要とされることが予想されるため
数か月はかかってしまうでしょう。

そして、学内での審査が終わったら
医療にかかわり、ヒトに対して
直接治験を行う研究であるため
厚生労働省にもお伺いを立てなければなりません。

厚生労働省に於いても、
同様に様々な課題について
厳正な審査が行われます。

ここでも、数か月かかることは間違いありません。

国の審査になるので、安全面の資料や、
法規的に問題がないかを審議することになるので
膨大な時間がかかることも十分予想されます。

同教授は来年(2018年)の前半(1~6月の間)で
研究がスタート出来たらよいと考えている
とのことでした。

早ければ年明けから、
遅くとも来年中には
ヒトに対しての臨床研究が
始まると予想されます!!

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iPS細胞を使った人への実用化はいつからになりそう?

いよいよヒトへの臨床研究が
本格的に始まりだした訳ですが
医療の現場での実用化となると
まだまだ先になりそうです。

まず、臨床研究が行われるまでに
数々の審査を潜り抜けなければなりません。

潜り抜けた後も、
思うような結果が得られるとは限りません。

心機能の数値が優位に改善しないかもしれませんし
腫瘍化するリスクもないとも言い切れません。

そうなれば、iPS細胞の培養の仕方から
調整を行う必要性も出てくるでしょう

しかし、豚での移植の成功例を持つ
同教授率いる研究チームは
そんな壁を乗り越えてくれると期待したいですね!

同教授はiPS細胞を使った心筋シートの作成を
2020年をメドに実用化することを目指しています。

「iPS細胞の研究も『第4コーナー』まで来た」
といわれているこれからの研究に期待しましょう。

まとめ

再生医療の実現が夢の話じゃない
と話題になったiPS細胞!!

ラットやマウス、豚を利用した研究を重ねた結果
その実用化はほんとに夢じゃなくなってきています。

今回の研究は心筋細胞の研究が行われるわけですが
これから腎臓や肝臓、その他の臓器や組織などの細胞を
培養できるようになることが期待されます。

今まで助からなかった命が
助かるようになったり
制限されていた生活から
解放されるようになったり
再生医療の可能性は
大きな可能性が秘められています。

今まであきらめていた治療を
あきらめることなく
未来を生きていける世界は
もうすぐそこまで来ています。

安全性を確認したうえでの
早期の実用化を待ちましょう。

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