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12年ぶりに改善した子供の貧困率とは?他人事じゃない日本の現状!

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子供の貧困度を示す指標があります。
対象となるのは17歳以下の子供です。 
「子供の貧困率」といいます。

この数値がこの頃12年ぶりに改善され、
6人に1人から7人に1人となりました。

しかしいずれにしろ諸外国と比べると
依然として高くなっています。

そしてさらに数値だけ見てもわからない問題も
まだ多く存在し決して喜べるものではないのが現状です。

具体的な数値で見てみますと
日本の子供の貧困率は13.9パーセントです。

調査対象となっている
OECD経済協力開発機構)加盟国の平均は
13.3パーセントとなっていて、
日本はまだまだ高い水準にあるということわかります。

今回は、子供の貧困率について
紹介いたします。

貧困率とは?絶対的貧困率相対的貧困率とは?

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先ほどから述べている貧困率というものの中には
相対的貧困率絶対的貧困率という
二つの指標が存在します。

子供の貧困率とは相対的貧困率からの算出になります。

まず相対的貧困率について。
OECDの貧困統計の際に用いられている指標となります。

相対的貧困率がどのようなものかと言いますと、
1人あたりの所得の中央値の半分の数値を貧困ラインと定め、
それ以下の所得の人たちの全体の占める割合のことをいいます。

具体的に説明しますと、
中央値とは平均値ではなく真ん中にくる数値のことで、
低いものから高いものへと順番に並べたときに
丁度真ん中に来る数値のことを言います。

この中央値が最近の日本では約450万円なので、
これの半分の225万円が貧困ラインということになります。

この225万円より低い所得(可処分所得)の人を
相対的貧困と呼び、この割合を相対的貧困率と言います。

これは一人当たりに適応される数値であり、
世帯所得のことではありません。

相対的貧困とは別に
絶対的貧困というものもあります。

これは相対的貧困の変動的な中央値などを使うものとは違い、
絶対的な数値を持ち出して
貧困であるかどうかを図るものとなっています。

近年では絶対的貧困ラインは
1日1.90ドルと設定されていて、
年換算で365日693.5ドルとなります。

1.9ドルは約214円となり、
693ドルは8万円弱になります。

1日に200円くらいしか使えず、
年間でも8万円も使えない人が
絶対的貧困のラインになっています。

これは世界銀行が出している数値になります。

先進国ではこのような指標は
なかなか当てはまらないために
相対的貧困のような考え方で
議論が進められていくことになります。

12年ぶりに子供の貧困率が改善したがその理由は?

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最近では景気回復を受けて
雇用環境が改善しています。

その影響で子育てをしながら
働く女性が 増えたことが一つの要因だと
考えられています。

しかし別の問題が同時に持ち上がっていて
あまり改善の意味はない状況になっているのが現状です。

それは国からの各種補助が手薄になってきている
というものです。

今回の場合は
ひとり親家庭に支給される児童扶養手当のことになります。
この支給が減らされてしまっているのです。

さらに所得が増えると
手当ては減らされてしまいます。

結局は母子家庭などの世帯では
生活改善はされてはおらず
貧困の子供が依然厳しい生活をしていることには
変わりありません。

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世界の国々と比較すると日本の現状は?

子供の貧困率は13.9パーセントですが、
日本全体の貧困率は15.6パーセントとなっています。

この数値は子供の貧困率と同様
近年改善された数値となっています。

しかし先進諸国では平均約11パーセントとなっていますから、
日本の貧困の水準は依然高いものとなっています。

さらに日本のひとり親世帯の貧困率
50パーセントを超えています。

他の先進諸国は20パーセント未満の国が多くなっています。
これを見ると日本は
弱者が救済されにくい国であることがわかります。

貧困率の低いトップの国の
デンマークノルウェーでは
ひとり親世帯の貧困率
5パーセント未満となっています。

貧困の家庭では子供に対する教育の機会も
減らさざるをえなくなり、
学力の格差が生まれます。

将来的にその子供も貧困層へ入っていく可能性が生まれ
負の連鎖が起こってしまう可能性が危惧されています。

さらに医療機関への受診を渋る傾向にあり、
身近なものでは 虫歯の多い子供が
貧困家庭ではとても多くなっています。

ひとり親世帯が貧困に苦しむ状況は
特にひどいものですから
児童扶養手当の拡充などの
公的扶助の大きな見直しが必要です。

日本はこのような公的援助制度もありますが、
それどころかむしろ公的援助を適用すると
子供の貧困を加速させる 結果になってしまうという
珍しい国でもあります。

政府による富の分配がうまく機能していないのです。

ほぼ100パーセントの先進諸国では、
公的支援が導入されると
貧困率は改善され子供の生活はよくなります。

そのための援助ですからね。
しかし日本だけはそうなっていないのです。

なぜ日本はこれほどまでに
弱い立場の者には厳しいのでしょうね。

まとめ

なかなか国が本腰を入れなければ
このような問題は解決されません。

政府は少子化改善などと
しきりに声をあげていますが、
このような社会状況で
わざわざ子供を産もうなどと考えにくいですよね。

子供に限らず全体的な貧困率も深刻ですし
これから対策されることが必要ですね。

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