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勉強嫌いな小学生でもわかる!天皇の生前退位について問題点とは?

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現在ワイドショーや報道番組では

多くの時間を使って報道している

秋篠宮家長女眞子さまの婚約発表に湧いております

今日このごろですが

せっかくの機会なので

昨年8月に天皇陛下が「お言葉」を述べられたことで
議論が起こった天皇陛下生前退位問題について
紹介いたします。

日本の歴史において天皇生前退位は過去にあった?

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天皇生前退位は、
歴史上は別にめずらしいことではありません。

皇室には神話時代も含め
なんと2600年もの歴史があり、
現在の今上陛下も含めて
実に125名もの天皇がおります。

天皇はそれぞれの時代によって役割が大きく違い
あくまで参考にはなりますが

初の生前退位は645年の皇極天皇

で、それから実に60名(南北朝時代含む)の天皇
生前退位をしております。

特に1200年代には2,3年務めて
すぐに退位するなんてことも多く

最も多いときで1名の天皇の他
5名の上皇(※天皇が退位した後の尊号……つまり元天皇
がいるということもありました。


今回の生前退位についても
権威の二重化が懸念されているわけですが

これと比べれば二重なんてカワイイものですね(笑)

そりゃあ権力争いも起こっちゃって
南北朝時代(※朝廷が南北に分かれ、天皇が二人いた時代)
がやってきてしまうのも必然といえますね(笑)


ちなみに、最後の生前退位
光格天皇で、これは1817年のこと。

なんと、ちょうど今から200年前のことなんですね。
それ以降は今のところ生前退位はありません。

天皇生前退位はいつになるの?

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天皇陛下はご自身の口から退位したいとか、
いつ退位するというような話はしていません。

なぜなら、
天皇は国政に関する権能は有しないと定めた
日本国憲法に抵触してしまうためです。

昨年8月に「お言葉」を述べられたわけですが
それは形としてはあくまで
「歳取っちゃってシンドイんだよね」という話をしただけで

それをそれこそ流行りの言葉でいうところの忖度をして
生前退位への法整備を進めているわけです。

で、その天皇陛下のお言葉の中に
「2年後には平成30年になる」という文言も入っていたことから

天皇陛下は平成30年を
ひとつの節目と考えておられるのだろう
と当然のように考えられたわけです。

そして

平成30年をもって今上陛下は退位し、
現在の皇太子さまが後を継げるよう
めずらしく与野党で妥協できるところは妥協し、
スピード感をもって法整備を進めています。

このままいけば、
天皇陛下の退位は平成30年の12月31日。
そして翌1月1日より、現在の皇太子さまが
126代天皇として即位されます。

天皇生前退位を行う上での問題点とは?

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前述の通り、
生前退位による最大の懸念点は
権威の二重化です。

どういうことかというと
いかに今の皇太子さまが天皇陛下になりましたよ、
と大々的に発表しても

それでも前天皇となる今上陛下もいるわけで

そうなるとやっぱり前天皇上皇)の方が
どうしても権威が強くなってしまいかねません。

いかに社長であっても
その上に創業者の会長がいて、社長はお飾り……

みたいなことが会社だと往々にしてありますが、
そのようなことです。

別に社長が対して偉くない会社があっても
構いませんが(笑)

日本の国家元首に近しい存在といえる天皇において
(※天皇国家元首とは定められていない)

そんなお飾りのような天皇が生まれてしまって
天皇の権威が下がってしまうことは
あってはならないわけです。


ひとまず権威の二重化を避けるために
天皇退位後の役職を太上天皇ではなく、
あくまで上皇と定めつつ
(※かつて存在した「上皇」は太上天皇の略称だったが、
今回の「上皇」は太上天皇ではない)

公的行事は一切行わないといった形で
権威の二重化を抑えるための案が
色々だされています。

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関係者や国民は賛成派?反対派?

天皇陛下は現在御年83歳。

そんなご高齢の方に休みなく働かせるなんてかわいそう!

一般的な世論調査ではそんな考えが一般的です。

それはそうですよね。

定年後は夫婦で旅行にいきたいなぁ
なんていってる還暦間近のサラリーマンの方からすれば

そんな定年などというシステムなく
生きている限り働かせ続けられるなんて考えたら
末恐ろしいと皆さん思うわけですね(笑)

もちろん、社長や会長が
好きで80、90と働き続ける例もたくさんありますが

得てして
辞めたい時にいつでも辞められる
という心の保険があるからこそ
ずっと働いていられるわけです。


天皇陛下は今もお元気でいらっしゃいますが
それでもやはり以前に比べ、
言葉がすぐに出てこなかったり
足取りが重そうに見えたりすることもあって

そりゃそうだよなぁ、休みたいよなぁ

だいたいの国民はこのように感じています。


一方……


日本の皇室というものに
強い思い入れのある一部関係者や国民の中には
この生前退位をあまり好ましく思っていない方もいます。

そういった方々にとっては

そもそも天皇陛下
ただいてくれるだけでありがたい存在であり

なにもしないでいいから、ただいてほしい

そのように考えています。

少し意外なことかもしれませんが

こういった
日本の皇室、天皇に対して強い思い入れのある方々にとって
現在の今上陛下は、それまでの歴代天皇
異なる天皇像を作り出した点について
ごくごくわずかな批判もあります。

要するに

天皇らしくない

ということです。

現在の日本国憲法では、
天皇とは日本の象徴であるとされ
今上陛下は歴代天皇で初めて、
その日本国憲法下で即位した純正の「象徴天皇です。

そんな陛下は象徴天皇とはどうあるべきかということに
常に向き合い、公務にあたられてきたわけですが

それがごく一部の関係者、国民の天皇観と
相容れないというわけです。

こういった考えの方からは
ご高齢による体力の低下が
公務に差し支えるという意見についても

今上陛下はあれもこれもと自分でどんどん仕事を増やしておいて
年も取ってやりきれなくなったからやめたいと言っている――

そんなイメージになってしまっているわけです。

そういった方たちからすると
生前退位についてはどうしても反対してしまうわけですね。


とはいえ、5月19日には退位特例法が成立する見込みです。

繰り返しになりますが、
天皇の歴史は2600年に渡ります。

その中で数々の危機もありつつ、
今日まで途切れることなく続いてきました。

今回の生前退位を巡るあれこれについても

2018年に201年ぶりの生前退位が行われた――

そんなひとつの皇室の歴史として刻まれつつ

これからも皇室は、日本は
遠い遠い未来まで続いていくことでしょう。

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