役立つ知識を集めたブログ

役立つ知識を集めたブログ

色々なジャンルで役に立つ知識を集めたごちゃまぜのブログ

再生可能エネルギーの利点と問題点とは?超わかりやすく説明!

スポンサーリンク
 

あの痛ましい2011年3月11日の
福島 原 発の事故が起こってから、
「再生可能 エネルギー」という言葉を
ニュースなどで耳にする機会が増えてきました。

しかし、「なんとなくクリーンでいいもの」
という程度の認識の人も
多いのではないでしょうか。
 
ここでは、再生可能エネルギーの利点と問題点、
またその問題点をどう解決していくべきか
について、わかりやすく紹介いたします。

再生可能エネルギーの定義とは?

f:id:sawamurajin:20170727205137j:plain

自然界で繰り返されるエネルギーの流れに由来し、
これを利用する以上の速さで
再生されるエネルギー源を、
再生可能エネルギーと言います。

これに対して、
化石燃料である石炭、石油、天然ガス
および原子力燃料は
枯渇エネルギーと呼ばれます。

再生可能エネルギーは、
太陽及び月がエネルギー源となります。

具体的な例としては、
太陽光発電
水力発電
風力発電

また太陽の恵みで成長した植物を利用したバイオマス
バイオエタノールがあります。

月の引力を利用した潮力発電や、
地球内部のマグマの熱を利用した地熱発電もあります。

再生可能エネルギーの利点とは?

f:id:sawamurajin:20170727205134j:plain

再生可能エネルギーには
大きく分けて2つの利点があります。 

1つ目は、
石炭・石油などの化石燃料の使用時とは異なり、
CO2が排出されないことです。

南極の氷床に閉じこめられた
大気の二酸化炭素(CO2)濃度を測定すると、

18世紀末には280ppm程度でしたが、
ppmは濃度を表す単位。
 100万分のいくらであるという意味)

20世紀には300ppmを超え、
1960年頃からは急増しています。

21世紀には350ppmを超え、
気象庁による2010年の調査では、
390ppmに達しています。

このCO2濃度の変化の傾向が、
地球の平均気温の温度変化とよく似ており、
CO2濃度が地球の温度を上げている
と指摘されているのです。

CO2濃度が地球の温度を上げるのは
なぜでしょうか?

これは、「温室効果
(英語ではGreen House Effect)
と呼ばれるものが原因です。

本来は地球から宇宙に向かって
放射していた赤外線を、
空気中のCO2が吸収するために、
地球がまるで巨大なビニールハウスのように
なってしまっているのです。

CO2は、主に石炭・石油などの
化石燃料を燃やすことで発生します。

私たちが便利な生活を享受できているのは
電気のおかげと言えますが、
その電気の半分以上が火力発電で供給されています。

つまり、多量の化石燃料を使用してできた電気を
我々は利用しているわけで、
CO2排出量の削減に取り組む必要がある
と言えるのです。

2009年1月、アメリカオバマ大統領は
低炭素社会を目標としている
グリーンニューディール」を提唱しています。

そして、2009年9月、
鳩山由紀夫首相(当時)は国連総会で、
日本は2025年までに
温室効果ガスの排出量を25%減らす
と約束しました。

現在の日本全体の目標は
2013年度比で、2030年の温室効果ガス排出量を
26%削減することです。

2015年度時点では6.0%減の状態で、
さらに20ポイントものCO2を
削減する必要があります。

その排出量のうち約4割を電力が占めています。
節電も重要ですが、
それ以上にCO2を排出しない電源の拡大という、
根本的な対策が早急に必要です。

CO2を排出しないエネルギー
と聞いて思い浮かぶものとして、
1950年代に「夢のエネルギー」
という謳い文句で国を挙げて推進された
原子力発電があります。

しかし、2011年の震災に伴う
原子力発電所の事故のように、
安全性に問題があります。

そこで注目されるのが、
再生可能エネルギーなのです。

2つ目の利点は、
半永久的に利用ができるところです。

埋蔵量が決まっている化石燃料
使うエネルギーと比較すると、
再生可能エネルギーは、
その源が太陽や月である為、
半永久的な利用が可能なのです。

再生可能エネルギーの問題点とは?

f:id:sawamurajin:20170625192138j:plain

日本国内において、
再生可能エネルギーの全体に占める比率は
2016年時点で14.9%(資源エネルギー庁調査)と、
まだまだ普及が進んでいるとは言い難い状況です。

これは、再生可能エネルギーに、
大きな2つの問題点がある為です。

まず、1つ目として、
発電量が低いことが挙げられます。

一般的な火力発電の
エネルギー変換効率は40%前後です。

それに対して、
風力発電が25%
太陽光発電の場合は10%です。

地熱発電はエネルギー変換効率が
さらに低くなります。

このように発電量が低いということは、
例えば太陽光発電の場合なら、
今の電気の使用量に見合うだけの発電をしようと思えば、
かなりの広大な土地が必要である
ということです。

2つ目として、
時間帯や季節、天候に左右される為、
安定的に発電できないことが挙げられます。

例えば太陽光発電について言えば、
くもりの日、夜間などには発電はできません。

風力発電について言えば、
無風であれば発電できませんし、
風速や風の向きで電力が常に変動してしまいます。

また、台風が来る場合には
事前に発電設備を停止せざるを得ません。

これら2つの大きな問題点から導き出される結果として、
「再生可能 エネルギーには、コストがかかる」
ということがあります。

スポンサーリンク
 

再生可能 エネルギーの問題点解決のために

以上のような問題を改善する為、
国による施策が色々と行われています。

まず、再生可能エネルギーの問題点である、
不安定性を解消するために、
蓄電池の導入に向け、コストの削減、
性能の向上などに取り組んでいます。

この蓄電池とは、再生可能エネルギーや、
これらで作られた電気を蓄える為のものです。

これらの技術革新が進むことで、
休日など多くの需要が見込めない時期に
発生する余剰電力の問題や、

先述のような天候などの影響で
出力が大きく変動し電気が
安定供給できない問題を解決できると
期待されています。

2009年には
太陽光発電の余剰電力買取制度」
が開始されました。

これは、各家庭・事業所において
太陽光で発電された電気の中で、
余った電気の買取りを電力会社に義務づけるものです。

また、2012年からは、
「固定価格買取制度」が導入されました。

これは、売電収入が
安定的に受け取れるメリットを謳うことで、
再生可能エネルギーの導入拡大を進める為のものです。

まとめ

あまり知られていない事実ですが、
日本は風力・地熱・太陽光全てにおいて、
高いポテンシャルを持っています。

「資源に乏しい」という印象が強い日本ですが、
実は再生可能エネルギーにおいては
潜在的には高いものがあるのです。

つまり、今や全エネルギー中、
再生可能エネルギーの割合が
4割以上を占めているスペインのような
再生可能エネルギー先進国」になることも、
夢ではないということです。
 
そのためには、
スペインが国主導で一元的に
送電を管理する姿勢を打ち出し成功したように、
国が覚悟を持って、再生可能エネルギー
大きく舵を取る必要があります。

2011年の事故がなぜ起こったのか、
我々はもう一度真剣に考えるべきではないでしょうか。
 
再生可能エネルギーの利用割合を高め、
CO2の排出量削減に成功すれば、
日本は「過去の反省から学び取れる国」であることを
世界にアピールできます。

さらに、その過程において得た、
エネルギーの変換効率を高めるような技術は、
他の発展途上国に輸出することも可能です。

このように日本が再生可能エネルギーの先進国となり、
エネルギーの自給自足が可能な社会が
訪れることが望まれます。

スポンサーリンク