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JASRACをヤマハらの音楽教室事業者が提訴した件をわかりやすく説明!

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先日、音楽の教室に通う人にとって

気になるニュースがでました。

 

ヤマハなど楽器教室がJASRACを提訴』
というニュースです。

著作権を巡り?
使用料の権限?
そもそもJASRACって何だっけ!?

今どきの子供はピアノに限らず、
色んな習い事をしています。

近年では、大人の方も趣味の一環として
楽器を習ったりしているもの。
何か影響あるのかな・・・?

そんな気になるイマドキニュースを
紐解いてみましょう!

そもそもJASRACとはどういうもの?

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JASDAC・・・、
株式市場じゃないですよ(それはジャスダック)。

正式名称は、
一般社団法人 日本音楽著作権協会といって、
主に著作権の管理・著作料の徴収と分配などを
行っています。

音楽作品などは作った人に著作権がありますよね。

例えばカラオケで歌を歌えば
作詞者と作曲者にお金が入るって
いうじゃないですか。

その使用料を著作権者が
JASRACに委託して代わりにやってもらう
というというのがおおまかな原理です。

その、
楽曲使用料を管理する手数料といったものが
JASRACの収入、ということになります。

本来は、
著作の管理をすることで作者の権利を守る・・・
みたいな法人なハズなんですけど、
どうやら独占企業みたいな状態に。。。

それが、2001年に施行された
著作権等管理事業法という新しい法律のため、
今までJASRACしかできなかったことが、
他の団体でも行えるようになったのです。

というより、今までJASRACじゃないと
音楽を発表できなかったことに等しかったなんて
ちょっとびっくり事実です。

これだけでも音楽に携わる人たちが
言いなりになっていた印象を与えかねません。

JASRAC音楽教室から著作権料を徴収しようとするのはなぜ?

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JASRACの言い分としては、
音楽教室も演奏会などで聴衆を募り聴かせることがある。
演奏権が及び使用料が発生する。』
ということです。

この『演奏権』ですが
著作権法第22条に定められています。

【著作者は、その著作物を、
公衆に直接見せ又は聞かせることを目的として上演し、
又は演奏する権利を専有する。】

ということですが・・・

なんだかこの一文だけみると、
著作権料を主張するのはあくまで著作者であって、
JASRACではないように感じますが・・・。

いずれにせよ、これを基に来年1月から
使用料の徴収を行っていくと発表されました。

使用料は、年間受講料収入の2.5%程度
とみられていますが、
最初はネットなどで受講生を募っているところを中心に、
ゆくゆくは個人教室にまで及ぶと明言されています。

ハローワークにも載っていないような
小さなお教室までお金取るってことですよね。

宇多田ヒ○ルさんが以前

「もし学校の授業で私の曲を使いたかったら
無料で使って欲しいな」

というニュアンスのツイートしていましたね。

こういう話があったからなんですね。
確かに、彼女の楽曲だけでなく、
往年の名曲が教科書に載ったり、
合唱曲にアレンジされて歌い継がれています。

それはとてもよいことなのですが、
そこに著作権がからんでくると、
学校や音楽の教室では使いにくくなっちゃいますもんね。

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音楽の教室事業者が提訴したのはなぜ?

当然、この方針に異を唱える人たちが出てきます。

ヤマハ音楽振興会河合楽器製作所を中心とした
249社によって結成された
『音楽教育を守る会』(以下『守る会』)が、
2017年6月20日に東京地裁に提訴しました。

守る会の主張としては、

音楽教室のレッスンは、
「享受」するものではなく、
「教授」しているものであるということ

音楽教室は幼児の全人格的教育
または青少年やシニア層の生きがい提供などの
社会的意義を有するものである

といった内容です。

享受させるのではなく教授する・・・、
なにやら難しい言葉ですが、簡単に説明すると。

「受け取って自分のものにすること、
また受け取って味わい楽しむこと」
という意味です。

音楽教室の存在意義は、
先生が生徒に音楽を聴かせ
生徒が味わうのではない。

その名のとおり、
先生が生徒に教え技術を学ぶ場所であり、
聴かせる演奏権の対象ではない

という主張なんですね。

確かに、音楽教室
『自分が習ってうまくなりたいから行く』
ところですもんね。

音楽教室のレッスン料って、
安いものではありません。

それなのに使用料が受講者にのしかかってしまうと、
生徒減少につながるのは必至です。

ヤマハが主張する「音楽文化の発展を阻害する」
というのはもっともですね。

まとめ

正直、音楽を発信する仕組みって
よく知られていませんよね。

よく、バラエティ番組で

「歌はヒットしたけど、自分の収入にはならない」

とか、

「カラオケで歌われるだけでお金が入る」

など聞いたことがありますが、
表も裏も含めこういうシステムになっているんです。

著作者の権利を守るのはもっともなことです。

しかしその守る団体が
「音楽の発展を阻害する」なんて
言われてまでやることなのでしょうか。

音楽って、「音を楽しむ」って書くじゃないですか。
お金や利権に縛られて、これじゃあ純粋に楽しめないよ!
ってなるのは悲しいです。

もっと、良いものを良いとして
楽しめる世の中になってほしいものです。

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