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社会人なら知らなきゃ赤っ恥!?赤ちゃんポストとは?場所やメリットは?

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2017年5月10日で

設置10年を迎えましたものがあります。

それは、

日本初の「赤ちゃんポスト」として設置された
熊本県の慈恵病院の「こうのとりのゆりかご


設立当時より様々な議論がなされつつも
これだけの月日が経過した今
その赤ちゃんポストの存在意義や問題点について
今一度紹介いたします。

赤ちゃんポストの場所は?全国で一つしかないの?

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既に述べた通りですが赤ちゃんポスト
10年前の2007年5月10日に熊本県熊本市にある慈恵病院にて
こうのとりのゆりかごという名前で設置されました。

ドイツなどでは積極的に運用されている赤ちゃんポストですが
日本での設置はこれが初めてでした。


赤ちゃんポストの内側には監視カメラが設置されており
ポストに赤ちゃんが入れられると
アラームですぐにわかるようになっています。

当たりですが、久しぶりに中を見たら
「あ、いた」なんてことはなく(笑)

入れられたらすぐに看護師さんたちが駆けつけ、
保護することになっています。


で、そんな赤ちゃんポストですが
日本国内で、他にはどこに設置されているかというと……


ありません。


赤ちゃんポストは未だ、
この熊本の慈恵病院にしかありません。

神戸でもNPO法人による設置の動きが
つい先日までありましたが、
そちらも常勤医師の確保ができないといったことを理由に
断念してしまいました。

運営には倫理上での問題点だけでなく
業務上の問題点も多く存在します。

赤ちゃんポストが生まれた背景は?あることのメリットデメリットは?

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元々はドイツにあったものであり、
熊本の慈恵病院も
ドイツの赤ちゃんポストを参考にしています。

赤ちゃんを棄てるということに
一見非人道的にみえる赤ちゃんポストですが

中絶をしたり産まれてすぐ遺棄されたりするぐらいなら、
きちんと安全な形で保護をしたい、
という思いから設置に至りました。

そのため、赤ちゃんポストが設置されたことで
望まぬ子供、育てられない子供が
親の都合で山奥などに棄てられ命を落とす……

といったケースが防げるというメリットが主張される反面

より軽い気持ちで子供が棄てられることで
捨て子も増えてしまうというデメリットが
指摘されることもあります。

どちらが正しいかはわかりません。

まさにこれが
設立前より現在に至るまで、
議論の尽きない点です。

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障害児が多い!?赤ちゃんの数やその割合は?

赤ちゃんポスト
産まれてしまったけれども
どうしても育てられないから止むに止まれず……

という気持ちで利用されることを
想定しているわけですが

実際に子供を棄てていった親御さんたちのプライバシーは
完全に守られるため実態の程はわかりません。

だからこそ、議論が今も続いているわけでもありますが

ただ、客観的な利用実態としては
設置された2007年5月から2016年3月までで
125人の赤ちゃんが預け入れられております。

つまり、1年に10数人、
1ヶ月1人のペースで利用されているということです。

ちなみに2016年度の利用は設置以来最小の5人でした。
(いいことなのかどうかは判断に困りますが……)

赤ちゃんポストがもしなかったら
この125名の子たちはどうなっていたのでしょうか?

親が覚悟を決めて育てたことで幸せになっていたのか
どこかに遺棄され既にこの世にはいなかったのか

それはわかるはずもありません。


一方で、こんなデータがあります。

赤ちゃんポストに預けられた赤ちゃん全体に占める
障害児の割合が約10%……

現在の小中学生全体の中の障害児の割合は
約5%とされており(こちらも結構多いですけどね……)

それと比べて2倍の割合になります。

その上、本来発達障害とは
ある程度成長してから判明するケースも多く
それを加味すれば
数字上の2倍という数字上のこと以上に
障害児の割合が多いといえます。

もちろん、障害児を育てる負担は
健常者の子供よりも重く
きっと親御さんたちも考えに考え抜いた末に
出した結論だったのでしょう。

それでも、やはり考えてしまいます。


「産んでみたけど障害児だったから・・・」


そんな軽い気持ちで
赤ちゃんポストに入れた親がいたのではないか……?

もちろん真実はわかりません。
そんな親はいないものだと信じたいですが、どうでしょう……。

赤ちゃんポストがなくても済む社会にするには?

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繰り返しになりますが
本来は親が育てるべき子供を
どうしても育てられないから預ける
というケースを考えて作られたのが赤ちゃんポストです。

なので、赤ちゃんポストが必要のない社会とはすなわち
親御さんの「どうしても育てられない」
というケースをなくすことにあります。


育てられない事情はもちろんそれぞれですが
とはいえなんだかんだいって
経済的な事情が圧倒的でありつつ

それに加えて「保育園落ちた日本死ね
といった言葉でも問題になったように
保育園不足による待機児童の問題もあります。

昔と異なり核家族化が進んで
さらに地域社会の中での助け合いということも
希薄になった現代ですが

それでも子育てには
親以外の様々な人の助力が欠かせません。

社会全体で子育て世代を助ける
誰しも望めば子供を産み、育てられる社会

そういった社会にしていかねばなりません。

自民党小泉進次郎議員が
子育て世代を支援するための
こども保険の設立を提唱する等
子育て世代の具体的支援が
話し合われているわけですが

赤ちゃんポストがなくなるような世の中がくると良いですが
どうなるでしょうか……?

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